探偵が尾行中に対象者を見失ったらどうする?「失尾」から調査を立て直した実例

プロでも失尾する? 浮気調査

探偵が尾行中に対象者を見失ったらどうする?「失尾」から調査を立て直した実例

「プロの探偵なら、尾行中に対象者を絶対に見失わないのでは?」

そう思われる方もいるかもしれません。

しかし実際の調査現場では、プロの探偵でも対象者を一時的に見失うことがあります。

信号。

交通渋滞。

大型車による視界の遮断。

人混み。

電車。

対象者の突然の方向転換。

対象者はこちらの予定通りに動いてくれるわけではありません。

探偵業界では、尾行中に対象者を見失うことを一般に**「失尾」**と呼びます。

今回は、実際の調査事例をもとに、

  • 探偵が失尾した時に何を考えるのか
  • 無理に追ってはいけない場面
  • 過去の調査情報を使った立て直し方
  • 警戒している可能性がある対象者への対応
  • 「予測」と「確認した事実」の違い
  • 失尾そのものより問題になる行為

について解説します。

なお、依頼者様や対象者、関係者が特定されないよう、地域や日時、細かな状況等については一部変更・匿名化しています。


探偵業界でいう「失尾」とは

尾行中に対象者を見失うことを、探偵業界では「失尾」と呼びます。

例えば車両尾行では、

対象車両が交差点を通過した直後に信号が赤になった。

前方に大型車が入り、対象車両が見えなくなった。

交通量が多く、対象車両と同じ車線に入れなかった。

渋滞によって対象車両だけが先へ進んだ。

こういったことが起こる可能性があります。

徒歩尾行でも、

人混みに入った。

駅構内で急に方向を変えた。

電車の乗降時に視界から外れた。

といったことで一時的に対象者を見失う場合があります。


プロの探偵でも対象者を見失うことはある

尾行技術は、探偵にとって非常に重要です。

しかし、どれだけ経験を積んだ調査員であっても、現場では想定外のことが起こります。

重要なのは、

「絶対に失尾しないこと」だけではありません。

対象者を見失った時に、

「終わった」

と考えるのではなく、

そこから何ができるのかを冷静に判断することも、調査力の一つです。


今回は対象者が探偵を警戒している可能性があった

今回のケースでは、通常の案件以上に慎重な対応が必要でした。

依頼者様から事前に、

対象者から、

「探偵つけたの?」

というようなことを聞かれたことがある、と伺っていました。

もちろん、この発言だけで対象者が実際に探偵の存在を認識していたと断定することはできません。

しかし調査側としては、

「探偵を警戒している可能性がある」

という前提も考慮して行動する必要があります。

こうした対象者に対して一番危険なのは、

「絶対に見失いたくない」

という気持ちから、無理に距離を詰めることです。


失尾した瞬間に焦って追うのは危険

対象者を見失った瞬間、

どうしても、

「追いつかなければ」

と考えてしまいます。

しかし、ここで焦ると危険です。

例えば車両尾行の場合、

赤信号を無理に通過する。

急な車線変更をする。

対象車両との距離を極端に詰める。

不自然な追走をする。

こういった行動をすれば、交通事故の危険性だけでなく、対象者に調査の存在を気付かれる可能性も高くなります。

特に対象者が警戒している可能性がある場合は、

失尾しないことより、調査そのものを発覚させないことを優先すべき場面があります。


「追わない」という判断も探偵の仕事

探偵というと、

何があっても対象者を追い続ける仕事だと思われるかもしれません。

しかし私は、

無理に追わない判断も探偵の仕事

だと考えています。

対象者との距離を詰めれば追える。

しかし、その距離まで近づけば対象者に気付かれる可能性が高い。

その場合、

その日の行動を一部確認できることより、

今後の調査全体を守ることの方が重要になる場合があります。

一度完全に調査の存在に気付かれると、

対象者が、

頻繁に後方確認をする。

突然方向転換をする。

行動パターンを変える。

外出を控える。

依頼者への接し方を変える。

といった行動を取る可能性があります。

そうなれば、その日だけではなく、その後の調査にも影響します。


「見失わないこと」だけが調査力ではない

尾行が上手い探偵と聞くと、

ずっと対象者の後ろを離れずに追える人をイメージする方もいると思います。

もちろん、それも重要です。

ただ私は、

本当の調査力は、想定外のことが起きた時にも表れる

と思っています。

失尾した時に、

最後に対象者を確認した場所はどこか。

どちらの方向へ進んでいたのか。

対象車両の情報はあるのか。

過去に確認した場所はあるのか。

これまでどのような行動パターンがあったのか。

他の調査員が持っている情報はないか。

これらを一つずつ整理します。

調査を重ねていれば、

対象者に関する情報は少しずつ蓄積されています。

そのため、一度見失ったからといって、次の判断材料が完全にゼロになるとは限りません。


実際に対象車両を失尾したケース

今回のケースでは、対象者が勤務先から出た後、関係者の車両に乗車しました。

当方も車両で尾行を開始しました。

しかし途中、交通状況の影響によって対象車両を失尾しました。

対象者が警戒している可能性も考慮していたため、ここで焦って周辺を走り回り、不自然な形で対象車両を探すことは避けました。

そこで、これまでの調査で判明していた情報を整理しました。


過去の調査情報から立ち寄り先の可能性を考えた

以前の調査で、対象者らが立ち寄っていた場所が一つ判明していました。

そこで、

「今回もその場所へ向かった可能性がある」

と考え、現地を確認することにしました。

ここで重要なのは、

「可能性がある」ことと、「実際にそこへ行った」ことは全く違う

という点です。

この時点では、対象者がその場所へ行ったところを確認しているわけではありません。

あくまで、これまでの情報をもとにした予測です。


関係車両を確認し、再び張り込みを開始

現地を確認すると、対象者と関係する車両が駐車されていました。

ここで初めて、

「対象者がこの場所に来ている可能性が高まった」

という新たな判断材料が得られます。

そこで、周辺で再び張り込みを行いました。

その後、対象者らが建物から出てくる状況を実際に確認することができました。

一度は失尾しましたが、

過去の情報を整理し、再度対象者を確認するところまで調査を立て直したというケースです。


「予測」と「確認した事実」は絶対に分ける

このようなケースで非常に重要なのが、

予測と確認した事実を混同しないことです。

例えば、

「過去の行動から考えると、この建物に向かった可能性がある」

というのは予測です。

一方で、

「対象者がこの建物へ入るところを確認した」

というのは、調査員が実際に確認した事実です。

この二つは全く違います。

探偵が、

「たぶんこうだろう」

という予測を、

「実際に確認した」

という事実に変えて報告してはいけません。


失尾した瞬間に調査員の経験差が出る

対象者を見失った時、

経験の浅い調査員ほど焦りやすくなります。

「どこへ行った?」

「すぐ追いつかなければ」

「どうしよう」

と考えてしまう。

しかし、焦っても対象者は戻ってきません。

まずは、

最後に確認した場所。

最後の進行方向。

対象車両。

対象者の過去の行動。

既に判明している場所。

チーム内で持っている情報。

これらを整理します。

そして調査員同士で情報を共有し、

次にどこを確認するのか。

その場で待つのか。

別の場所へ移動するのか。

調査を一旦止めるのか。

状況に応じて判断します。


探偵は「足が速い」「運転が上手い」だけでは務まらない

探偵の仕事というと、

徒歩で対象者を追う。

車で対象車両を追跡する。

といった技術が注目されがちです。

もちろん、それらも必要です。

しかし実際の現場では、

状況判断力が非常に重要です。

何を確認できたのか。

何を確認できていないのか。

今追うべきなのか。

一度離れた方がいいのか。

どこへ先回りする可能性があるのか。

調査が発覚する危険性はどの程度あるのか。

こうしたことを総合的に考えながら動きます。


失尾そのものより問題なのは「失尾を隠すこと」

私は、失尾そのものよりも問題だと思っていることがあります。

それが、

失尾したことを隠すことです。

例えば、本当は対象者が建物へ入るところを見ていない。

それにもかかわらず、

「おそらくこの建物に入った」

という推測を、

報告書では、

「対象者がこの建物へ入る」

と書いてしまう。

これは絶対にしてはいけません。


確認できなかったことは「確認できなかった」と報告する

調査報告書には、実際に確認できたことを書く必要があります。

見えなかったのであれば、

「確認には至らなかった」

と記載する。

途中で対象者を見失ったのであれば、その状況を正確に整理する。

可能性として考えられるだけであれば、

「可能性が考えられるものの、確認には至っていない」

と区別する。

依頼者様は、その調査結果をもとに重要な判断をされる可能性があります。

だからこそ、

探偵に必要なのは、自分を優秀に見せることではなく、確認できた事実を正確に報告すること

だと考えています。


「失尾しない探偵」だけが優秀とは限らない

もちろん、対象者を失尾しないことが一番です。

調査前には、

人員。

車両。

配置。

対象者の行動傾向。

周辺環境。

などを考慮し、できる限り失尾を防ぐように準備します。

しかし、実際の現場に100%はありません。

想定外のことは起こります。

私は、

「一度も失敗しない人」より、「失敗した時に調査全体を崩さない人」も強い

と思っています。

一度見失った。

その瞬間にパニックになるのか。

冷静に情報を整理して、次の手を考えられるのか。

そこには、調査員の経験や判断力が表れます。


新人調査員にも「失敗した瞬間こそ冷静に」と伝える

新人調査員にも、

失敗しないことだけを求めるのではなく、

「ミスや想定外のことが起きた時こそ、まず冷静になる」

ということを伝えています。

どんな仕事でも、ミスを完全にゼロにすることは難しいものです。

重要なのは、

問題が起きたことを隠すのか。

すぐ共有するのか。

状況を整理できるのか。

同じ失敗を繰り返さないよう改善できるのか。

という部分です。

探偵業務でも、それは同じです。


対象者が警戒している案件では「調査を潰さない」ことも重要

今回のように、対象者が探偵の存在を疑っている可能性がある場合は、普段以上に慎重な判断が必要です。

その日の行動を絶対に確認したい。

その気持ちが強くなりすぎると、対象者との距離が近くなり、不自然な行動につながる可能性があります。

結果として調査が発覚すれば、その後の調査全体に影響します。

そのため、

「今日の成果」と「調査全体の継続性」のどちらを優先するべきか

を判断する必要があります。


今倉探偵興信所が調査報告で重視していること

今倉探偵興信所では、調査結果を報告する際、

実際に確認した事実と、推測・可能性を分けて整理すること

を重視しています。

例えば、

対象者が建物に入るところを確認したのか。

建物付近で姿が見えなくなっただけなのか。

関係車両が駐車されていたのか。

本人が実際にその場所から出てきたのか。

これらは似ているようで、調査結果としてはそれぞれ意味が異なります。

確認できなかったことを無理に断定せず、その時点で確認できた範囲を正確に報告することが大切です。


YouTubeでも実際のケースを解説しています

今回ご紹介した内容については、YouTubeでも詳しく解説しています。

【プロでも失尾する】探偵が尾行中に対象者を見失ったらどうする?実際の立て直し方を解説

ここに、公開済みのYouTube動画を埋め込んでください。

WordPressであれば、通常はYouTube動画のURLを1行で貼り付けることで、そのまま動画が表示されます。


浮気調査・素行調査・行動調査をご検討の方へ

浮気調査や素行調査では、

対象者の行動。

交通状況。

警戒度。

調査地域。

対象者の移動手段。

などによって、調査方法が大きく変わります。

今倉探偵興信所では、

単に対象者を追い続けるのではなく、

調査の目的や対象者の状況を踏まえて、人員や車両、調査方法を検討します。

また、実際に確認できた事実と、推測や可能性を混同せず、可能な限り客観的にご報告することを重視しています。

浮気調査・素行調査・行動調査についてお悩みがございましたら、まずはご相談ください。

横浜・神奈川県内を中心に、東京都内・関東エリアをはじめ、必要に応じて各地域の調査にも対応しております。


今倉探偵興信所
株式会社HARUKA
〒221-0052
神奈川県横浜市神奈川区栄町2-1 キコー横浜ビル503
探偵業届出:神奈川県公安委員会 第45250044号

コメント

タイトルとURLをコピーしました